
「豊胸したいけど、痛みや傷あと、ダウンタイムが心配」
「ヒアルロン酸なら、もともと体内にある成分だから安全そう」
「注射だけでできるなら、豊胸の中では一番リスクが低いはず」
ヒアルロン酸豊胸を考えたとき、多くの方がこのように感じるのではないでしょうか。
でも「切らない」「手軽」なイメージだけで豊胸を選ぶと、失敗するかもしれません。
実は、現在の美容医療において、ヒアルロン酸豊胸は医学的に推奨されていません。
この事実を知らないまま施術を受けてしまい、あとから「知らなかった」と後悔するケースも少なくありません。
ヒアルロン酸豊胸とは?
なぜ「安全そう」に見えてしまうのか
ヒアルロン酸豊胸は、ヒアルロン酸製剤を乳房に注入し、一時的にバストのボリュームを出す方法です。
- 切開しない
- 手術時間が短い
- ダウンタイムが少なそう
こうした特徴から、「豊胸の中でも手軽で安全な方法」という印象を持たれがちです。
実際に、過去には日本国内だけでなく世界中で広く行われてきました。しかし、このイメージと専門家による医学的評価は一致していません。
現在では、ヒアルロン酸豊胸は世界のあらゆる保健機関(日本なら厚生労働省、米国ならFDAなど)で推奨されていません。
日本美容外科学会(JSAPS)などが合同で作成した『美容医療診療指針 2020』では、乳房増大を目的とした充填剤(ヒアルロン酸など)の注入について、「行わないことを強く推奨する」と明記されています。※¹
これは、過去に行われてきた注入療法によって
- しこり(硬結)
- 変形
- 感染
- 乳がん検診など画像診断への影響
といった多くの合併症が報告されてきた背景を踏まえた判断です。
残念ながら、現在でもヒアルロン酸豊胸を行っているクリニックもあるのが事実です。
「ヒアルロン酸豊胸は溶かせるから安全」
「ヒアルロン酸豊胸は繰り返し注入しなければ大丈夫」
そういった最新の医学的情報・エビデンスに基づかない、誤った情報が発信されているケースもあるので注意が必要です。
ヒアルロン酸豊胸で問題になりやすい点
しこり・硬さが残るリスク
豊胸目的では比較的多量のヒアルロン酸を注入する必要があり、しこりや不自然な硬さが生じることがあります。
時間とともに形が変わりやすい
ヒアルロン酸は体内で吸収されるため、左右差やボリュームの変化が起こりやすく、結果が安定しません。
将来の検査への影響
乳がん検診や超音波・MRI検査で、診断の妨げになるケースも指摘されています。
今、医学的に推奨されている豊胸術は?
現在、日本美容外科学会で豊胸術(乳房増大術)として医学的に評価・推奨されている方法は、次の2つです。
シリコンバッグ豊胸
シリコンバッグ豊胸は最も確立された豊胸法で、長年にわたり安全性・再現性・長期的な結果が評価されてきた方法です。
1回の手術で2~3カップ以上の確実なボリュームUPが可能などのメリットがありますが、3cm程度の皮膚切開が必要などのデメリットもあります。
ロシッククリニック銀座のシリコンバッグ豊胸のこだわり
ロシッククリニック銀座では、形成外科学会誌でも最新の手術法として評価されている「完全直視下法」によるシリコン豊胸を行っています。※²
これは、内視鏡豊胸(内視鏡を使用して行う豊胸手術)をさらに進化させた手術方法で、筋肉・血管・神経・剥離層を直接目で確認しながら行う手術法です。
「完全直視下法」によるシリコン豊胸の施術を受けた方の症例はこちら。
【完全直視下法のメリット】
- 不要な組織損傷を避けられる
- 出血や内出血が少ない
- 術後の痛みを軽減しやすい
- 仕上がりの左右差を防ぎやすい
従来の感覚に頼る手術と比べ、身体への負担を抑えた、安全性の高いアプローチです。
ロシッククリニック銀座|シリコンバッグ豊胸
(完全直視下法による豊胸術)
脂肪注入豊胸
自然さを重視する方へ
脂肪注入豊胸は、ご自身の脂肪を採取・バストに注入する方法です。
自家組織のみでバストアップが可能、数mmの小さな傷から手術が可能というメリットがありますが、生着率や安全量の観点から、1回の治療で1~1.5カップUP以上の増大はリスクがあるなどのデメリットもあります。
脂肪注入豊胸で重要なポイント
- 一度に注入できる「安全量」がある:脂肪は無制限に注入できるわけではありません。
- しこり(脂肪壊死)のリスク:過剰注入や不適切な層への注入は、石灰化や硬結につながる可能性があります。
そのため、脂肪注入豊胸は「自然=簡単」ではなく、高度な技術が必要な施術です。
「シリコン豊胸は不安」と感じる方へ
プリザベ(Preservé™)豊胸という新しい選択
ロシッククリニック銀座では、従来のシリコン豊胸よりもさらに小さな傷から、最小限のダメージでシリコンバッグを「注入 」するプリザベ(Preservé™)豊胸を採用しています
プリザベ豊胸とは
「組織を守る(Preserve)」ことを最優先に考えた豊胸と定義されています。※³
- 必要以上に組織を剥離しない
- 血流・神経を温存
- 術後の痛みや回復期間を抑える
その結果、自然な動き・柔らかさ・回復の早さを目指した新しいシリコン豊胸の考え方です。
ロシッククリニック銀座の豊胸手術の考え方
ロシッククリニック銀座では、日本美容外科学会ガイドライン等の安全基準に基づかない豊胸は行いません。
- ヒアルロン酸豊胸は実施しない
- 推奨されている方法のみを提案
- 将来の健康まで考えた治療設計
- 充実のアフターフォローと保証
「手軽そうだから」ではなく、長期的に安心できるかどうかを最も大切にしています。
医師監修コメント
ロシッククリニック銀座 院長 小野 准平 医師
ヒアルロン酸自体は安全な成分ですが、豊胸目的で大量に注入することは必ずしも安全とは限りません。
現在の美容医療では、エビデンスと日本美容外科学会ガイドラインに基づいた方法を選ぶことが重要です。
「手軽そう」という印象だけで判断せず、将来まで見据えた豊胸を考えていただきたいと思います。
ヒアルロン酸豊胸に関するよくある質問(FAQ)
すでに過去にヒアルロン酸豊胸を受けていますが、除去する必要はありますか?
状態によって異なります。現在の状態を正確に把握することが重要です。
ロシッククリニック銀座ではカウンセリング時に適宜、超音波検査(エコー検査)を行って、ヒアルロン酸がどの部位にどの程度残っているかを調べます。
豊胸以外で、顔などにヒアルロン酸を使うのは安全ですか?
適切な部位・量・目的であれば安全性は確立されています。問題となるのは、豊胸のような大量注入です。
アクアフィリングによる豊胸は安全ですか?
いいえ。
日本美容外科学会(JSAPS)診療指針では、アクアフィリングを含む充填剤による豊胸は行わないことを強く推奨しています。※¹
この症例はアクアフィリングを注入して胸の形が変形してしまい、ロシッククリニックで修正手術を受けられた方ですが、ヒアルロン酸でもこのような変形が起こりうります。
過去にヒアルロン酸豊胸をしている場合、シリコン豊胸や脂肪豊胸はできますか?
可能です。
しかし、手術前に適切な検査を行い、必要に応じて手術前または手術時に溶かすなどの処置を行わないと、感染などの合併症のリスクが高まります。
⸻注釈・出典
※¹ 日本美容外科学会(JSAPS)|『美容医療診療指針 2020』
※³ Establishment Labs(MOTIVA)|Preservé™ Breast Augmentation Concept
⸻参考文献